この記事ではアメリカの政治体制について解説します。
アメリカの合衆国憲法は1787年に制定されました。
イギリスの植民地だったアメリカはかつで独立した州ごとの州政府だったのですが、これではイギリスという大きな国に対抗できない。
そこでハミルトンを中心とする連邦政府推進派が合衆国憲法の制定に推進したのです。
今回はアメリカの政治体制について解説します。
アメリカの政治の仕組は?
厳格な三権分立制、大統領の強い権限、司法権による違憲立法審査制、連邦制
アメリカは連邦共和制国家で、大統領制をとっています。
アメリカの大統領は国家元首として、陸空海軍の最高司令官であり、国賓や外交使節の歓待を行いつつ
行政の長として、閣僚、外交官、連邦判事の官職任命権、条約の締結権、議会が通過した法案に対する拒否権を持つなど、強大な権力を持っています。
国民からの間接選挙で行政部の首長である大統領が誕生します。
アメリカは議院内閣制ではないため、大統領は議会に対して責任を負いません。
議院内閣制と大統領制の違いに関しては、『議院内閣制と大統領制の違いをわかりやすく解説。メリットデメリット。』をご覧ください。
このため、閣僚は大統領に対してのみ個別責任を負うことなります。
アメリカの大統領は任期4年で3選は禁止されています。
そしてアメリカは50の州による合衆国である連邦制をとっています。
連邦政府と州政府の権力も分立されているのです。
アメリカには違憲立法審査権がありますが、憲法上の規定はありません。
1803年の『マーベリー対マディソン事件』のマーシャル判決によって判例法として確立しました。
アメリカの違憲立法審査権は判例法によって確立したというのがポイントです。
アメリカの政党は、イギリスと同様、共和党と民主党からなる二大政党制です。
アメリカには建国以来の資本主義と自由主義を護持しようという点では、共和党も民主党も同じですが、
共和党は自由競争を特に重視して、民主党はマイノリティの権利に肯定的です。

まとめ
この記事ではアメリカの政治体制を解説しました。
アメリカはイギリスの植民地でしたが、独立戦争によって自由や生粋の資本主義を獲得した歴史があります。
イギリスという当時、強大だった国に対抗するために独自の政治体制を築き上げたのです。
明確な権力の分立と大統領の強い権限がアメリカ政治の特徴と言えるでしょう。