この記事では産業資本主義について解説します。
資本主義には4つの段階があると解説しました。
商業資本主義、産業資本主義、独選手資本主義、修正資本主義の4つです。
今回は、イギリスの産業革命後に典型的にみられた経済の産業資本主義について解説します。
資本主義経済に関しては、『資本主義経済とは?わかりやすく解説。社会主義経済との違い。』の記事をご覧ください。
産業資本主義とは?
小規模な生産者が多数存在していて、生産者も消費者自由経済が行われ、自由貿易政策、安価な政府が望まれた
産業資本主義は産業革命によって確立します。
産業革命によりワットの蒸気機関の改良などにより、生産形態が機械による生産、つまり今日情勢機械工業へと変化していきました。
工場や機械を所有する産業資本を持っている、産業資本家が労働者を雇い入れて賃金を支払う形態です。
工場や機械などの産業資本を中心として経済が成り立っていたため産業資本主義と呼ばれます。
政府はできるだけ経済に介入せずに、市場に自由な経済活動を保障すべきだという、
レッセフェール(自由放任主義)が主張されました。
貿易に関しても、それまでの輸出を増やして輸入を減らし海外から金銀を取り入れるという重商主義は否定され、
自由に貿易を行う自由貿易政策が取られたのも産業資本主義の特徴です。
国家は土木工事などの必要最低限しか介入しないため、ラッサールは国家を「夜警国家」として皮肉りました。

産業資本主義から独占資本主義へ
産業資本主義では工場や機械などの産業を持っている資本家が、
労働者を雇い入れて、賃金を払い、労働に従事させるという経済体制でした。
自由競争の下、生産者同士を競争をしてよりよいものを安く作ろうとして、利益を追求します。
しかし、19世紀に入ると貧富の差がが拡大しました。
資本とは資本を使うことでさらに利益を出すことを目的とした言葉の定義ですが、
資本主義経済が発展すると、銀行を中心として企業集団が形成されていき、おカネというわかりやすい資本が1か所に集中するようになります。
つまり、土地や建物、資金が巨大資本によって独占されていくのです。
こうして産業資本主義は独占資本主義へと様子を変えていきました。

まとめ
この記事では産業資本主義について解説しました。
アダムスミスが自由放任主義(レッセフェール)を主張したように政府の経済への介入は消極的でした。
政治の背景としてそれまでの国王による人の支配から脱却した国民は「国家からの自由」を求めたとい背景もあります。
技術革新により産業革命が起こりました。
産業資本を持っている資本家は労働者を雇い、自由競争をしていました。
しかし、19世紀に入ると資本が集中して、独占資本主義へと変貌していきます。