民主主義

ドイツナチスのナチズムをわかりやすく。ヒトラーはユダヤ人のホロコーストを行う。

この記事ではドイツナチスのナチズムについて解説します。

経済の面で考えるとドイツ、イタリア、日本などのいわば「持たざる国」は世界恐慌後のイギリス、フランス、アメリカなどのブロック経済によって国民生活は非常に苦しいものとなりました。

植民地を「持てる国」は自国の植民地とだけ貿易を行い国内経済を守ったからです。

ドイツ、イタリア、日本などの「持たざる国」は1930年代に入ると侵略戦争を行うようになりました。

この背景には個人の利益よりも全体の利益を優先させようという国家のプロパガンダがありました。

今回はファシズムの1つであるドイツのナチズムについて解説します。

 

全体主義に関しては『全体主義とは?わかりやすく解説。個人より全体の利益が優先という考え。』の記事をご覧ください。

 

ナチスのナチズムとは?

ナチスの思想とその政治体制

ナチスは1919年に設立されたドイツの労働者党を前身としていて、1920年に改称されました。

正式名称は「国家社会主義ドイツ労働党」です。

党内で独裁的指導者となったヒトラーにより1932年7月と11月の選挙で第1党となり、1933年1月ヒトラー首相率いるナチス政権が誕生しました。

ドイツは第一次世界大戦の多額の賠償金と1929年の世界恐慌により社会は混乱していました。

社会が混乱すると議会政治が成り立たなくなりました。

 

そこでヒトラー率いるナチス党は、これらの混乱を

『ヴェルサイユ条約、ドイツの共和政治、ユダヤ人、ロシアの共産主義のせい、これらが全部元凶である』

として、スローガンを掲げ、不満を持つ国民からの絶大な支持を得るようになりました。

恐慌に苦しむ国民を救済するシンボルとなったのです。

まさにポピュリズムの代表と言えるかと思います。ポピュリズムに関しては『ポピュリズムとは何か?簡単にわかりやすく解説。その問題点は。』の記事をご覧ください。

 

ナチス政権は立法権をすべてナチスに委譲する法律やナチス以外の政党を禁止する独裁的な政治を行いました。

ナチズムとはこうした政治思想を持つナチス党の思想や政治体制の事を言います。

 

管理人
ナチスは政党、ナチズムはナチスの思想や政治体制の事だね!

 

ナチズムの思想

ナチズムは1933年~1945年の間までに、ナチスの公式イデオロギーとされました。

ナチズムは国民生活の細部にわたるまで浸透していたため、すべてを語るのは難しいのですが、主な思想は以下の通りです。

 

〇反ユダヤ主義

実は反ユダヤ主義はヒトラーが最初に掲げたわけではなく、ヒトラーが幼い頃から反ユダヤ主義はありました。

ユダヤ人は世界金融を牛耳っており、金融を利用して自由独立を目指す国家を奴隷化しているという批判があったのです。

反ユダヤ主義はドイツではさかのぼること1,500年頃からありました。

ドイツは第一次世界大戦の多額の賠償金を支払う事が出来ずに、色々な国から借金をしていたため、世界の金融を握っていたユダヤ人に対する反発が強くなったという事実もあります。

ナチスは人種差別政策を行い、ユダヤ人の公職追放、企業経営禁止など市民としての生活をすべて奪いました。

やがてアウシュヴィッツなどの強制収容所で、ユダヤ人の虐殺を行いました。

ナチスが第二次世界大戦中にユダヤ人などに対して行った組織的な大量虐殺をホロコーストと呼びます。

 

〇民族共同体

ヒトラーは民族共同体思想を提唱しました。

「都市の人間でも、田舎の人間でもなく、肉体労働者でも、ホワイトカラーでも、熟練工でも、農民でも、学生でも、ブルジョワでもなく、あるいは特定のイデオロギーの追従者でもなく、我々はみな民族の一員である」

ドイツ民族は1つの共同体である、個人よりも全体を尊重する全体主義を掲げました。

ヒトラーはドイツ民族は、マルクス主義とユダヤ人による混血によって分け隔てられてしまったと考えました。

みんなで話し合って政治を行う民主主義では、マルクス主義のような反乱因子が入って来てしまいます。

このせいで「ドイツなるもの」というアイデンティティーは壊滅的なものにされてしまったとしたのです。

そこで新しいドイツの民族を団結させるために、ユダヤ人を迫害して、マルクス主義のような反乱因子を受け入れない思想体系を作り上げていきました。

 

これらの思想はゲルマン民族の至上主義を掲げ、大量虐殺や迫害を正当化してしまったわけです。

人種論的ナショナリズムは他国への侵攻をも正当化しました。

管理人
反マルクス主義、ゲルマン民族至上主義を掲げたわけだね。

 

 

ナオナチズムへの影響

1980年代に入ると、ヨーロッパには個人主義や自由主義を否定する新国家主義のナオナチズムが生まれました。

 

ナオナチズムの思想は、

外国人の排斥、同性愛者の排斥、反共主義

などがあります。

ドイツでは第二次世界大戦後、ナチスを擁護する発言や人種差別に対する発言や思想は法令上禁じられているため、組織だった運動はありませんでした。

しかし、ネオナチズムのような過激派も登場して「ヨーロッパ新右翼」を総称されました。

ドイツは特に第二次世界大戦時の人種差別政策の反省から、移民や難民を積極的に受け入れたこともあり、仕事を奪われたと感じる若者たちがネオナチズムという過激派を生み出しました。

彼らは揃ってスキンヘッドとなり、自分達を同一視して外国人を攻撃した事件もありました。

 

管理人
1980年代の新自由主義の時代だね!

新自由主義に関しては、『新自由主義経済とは?わかりやすく解説。小さな政府が求められた。』の記事をご覧ください。

まとめ

この記事ではドイツナチスのナチズムについて解説しました。

ナチズムはヒトラー率いるナチス党の思想や政治体制を指します。

反ユダヤ主義や反共主義を掲げ、ナチスは一党独裁となりました。ナチズムの思想はユダヤ人の迫害や他国への侵攻を正当化する思想でした。

現在のドイツではナチズムを支持する事は法令上禁じられています。

 

 

 

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