経済

労働価値説とは?わかりやすく解説。アダムスミスからマルクスに継承。

この記事では労働価値説について解説します。

古典派経済学の創始者といわれる、アダム=スミスは市場での自由競争を通じていわゆる「見えざる手」が作用して、

人々の欲するものが生産され、また需要供給も調整され、社会全体の利益がもたらされると説きました。

資本主義経済のはじまりの分析です。

そこから約100年弱が経過してマルクスは資本主義経済の構造を科学的に分析して社会主義の必要性を論じました。

アダムスミスの古典派経済学者が基本原理として発展して、マルクスに受け継がれた理論があります。

それが労働価値説です。

 

アダムスミスの思想に関しては『アダムスミスの思想とは?国富論では『神の見えざる手』は1回しかでていなかった。』の記事をご覧ください。

 

アダムスミスの労働価値説

財の価値を、財の生産に必要な労働の量に基づいて客観的に決定づけようとする学説

アダムスミスは主著、『国富論』の中で

「労働こそは、すべての物にたいして支払われた最初の代価、本来の購買代金であった。世界のすべてのが最初に購買されたのは、金や銀によってではなく、労働によってである」

と述べました。

当時のイギリスではそれまで重商主義といって金銀を溜め込む経済政策が推奨されていましたが、

アダムスミスは、労働の量こそが価値の品実の標準尺度であることを指摘したのです。

 

アダムスミスは経済社会の問題を生活者としての人間の立場から人間の生き方と結び付けて研究を行いました。

国民の冨とは何か?という命題が有名な著、『国富論』にて述べられているのです。

そのため国民の冨は、国民生活の労働から生み出されるものと導き出されたのは、不思議な事ではないのかもしれません。

 

アダムスミスは生産の分業が行われていて、商品の交換が日常的に行われる社会では

商品の価値はその裏にある労働によって決定するとしました。

例えば、牛肉という商品に価値があるのは、販売するまでに費やされた労働の総量によって決定するという考えです。

労働が多ければ多いほど商品の価値は高くなるわけです。

つまり商品に投下された労働によって商品の価値が決まるのです。

 

管理人
どれだけ労働を費やしたかで価値が決まるって考え方だね!

 

マルクスの剰余価値説

マルクスはアダムスミスの労働価値説を引き継ぎました。

マルクスは労働と労働力を概念的に区別することで、資本家の利益が剰余価値から生まれると定義づけたのです。

資本家は労働者から労働力を購入することで、労働者は労働力を提供する事で、労使が成り立ちます。

 

例えば、資本家が100名の従業員に20万円ずつの賃金を支払うとすると、

毎月2,000万円の労働力を資本家が買うことになります。もちろん2,000万円以上の価値を生み出さなければ、

資本家は労働力を買うメリットがないので、労働者は2,000万円以上の労働力を提供しなければなりません。

この差額部分が資本家の利益であり剰余価値です。

剰余価値説というのは、労働者は賃金以上の価値を生み出すが、その剰余価値は資本家が搾取するという考え方です。

 

資本家は利潤を最大化しようとするため、商品の価格は労働力とはイコールの関係にはありません。

商品の価値は労働が源泉となっているという労働価値説をマルクスは発展させて考えました。

 

マルクスの資本論に関しては、『マルクスの資本論をわかりやすく。マルクス経済学とは?』の記事をご覧ください。

 

管理人
資本家は労働力に投資する事で、剰余価値を生み出せるわけだね!

 

まとめ

この記事では労働価値説について解説しました。

アダムスミスは商品の価値は、その商品に投下された労働の総量で決定すると考えました。

つまり、どれだけ労働が費やされたという観点で商品に価値が生まれるというものです。

マルクスは労働と労働力を概念的に区別して、資本家は労働力と賃金に差をつけて、剰余価値を生み出していると考えました。

 

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