民主主義

近代国家とは?わかりやすく解説。社会学者ラッサールが夜警国家を定義。

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この記事では近代国家と夜警国家について解説します。

 

現代のような国家が発達したのは1789年のヨーロッパのフランス革命が発端とよく言われます。

それまでの絶対主義的な国家からあ市民が立ち上がり王政を打倒したことで、近代国家が生まれたとされています。

今回は近代国家の定義について見ていきましょう。

 

近代国家とは?

市民階級を基礎とする国家。

それまでの中世ヨーロッパでは封建制による絶対王政の仕組みを取っていました。

王権神授説に基づき、主権は国王にありました。神が国王に主権を授けたという考え方だったのです。

国王は常備軍や官僚制を整備していました。

過酷な重税や国王による経済介入に耐えられなくなった市民は市民革命を起こして、君主主権→国民主権に転換して近代国家が生まれました。

近代国家の形態はその後全世界に普及しました。

 

近代国家には主権国家と法治国家という2つの意味があります。

主権国家

国家権力が国を統治して、官僚や常備軍を整備して、国民に税金を課すなど国民を統治する最高権力を持つ国家

中世ヨーロッパでは国王が人民を統治していましたが、陸続きのため国境も明確ではなく互いに入り組んでいました。

16世紀以降から戦争を通して領土の観念が重要視され、国家統合が進んでいきました。

主権国家の最初の形態は絶対王政という形態を取っていましたが、イギリスに始まる産業革命で産業資本家(ブルジョワジー)が形成されると、

彼経済活動の自由と政治的な平等を求めて市民革命を起こします。

それによって絶対主義王権が倒されたことによって、国家主権の主体は国民にあることが自覚され、国民国家が形成されるようになりました。

 

法治国家

憲法のもとで個人の自由や法の下の平等が保障された国家

法治国家とは議会で制定された法律を行政機関と司法機関が遵守して行われるべきとされる国家です。

国民の意思によって制定された方に基づいて国政が行われ、国民の基本的人権を尊重しているのが法治国家です。

 

※以下、近代国家の大きなくくり

中世以降の近代国家を大きく区切るのであれば、中世の十字軍の後、ルネサンス・地理上の発見・宗教改革といういわゆる「近代のあけぼの」を経て、近代を迎えました。

近代の最初の時期は「絶対王政期」

絶対王政期は18~19世紀半ばの時期まで栄え、市民革命を経て崩壊しました。「近代市民社会」が誕生します。

歴史はその後ナポレオン戦争と遠征によってナショナリズムが勃興して、アメリカ、イタリア、ドイツなどの統一国家が誕生します。

「国民国家」の時代を迎えます。

そして20世紀に入り国民国家が植民地を獲得する争いとなる「帝国主義」の時代となり、2つの大戦を引き起こすことになるのです。

 

夜警国家とは?

国家の役割を最小限必要な治安維持と国防の任務とする国家。

近代国家の発達によって国民は自由主義国家を求めました。

国家の機能は安全保障とや治安維持程度で十分として、他は特に経済は個々人の利益の追求に任せ放任させるべきという主義です。

 

ドイツ社会学者のラッサールは自由主義国家を『夜警国家』として批判した事から夜警国家という名がつけられました。

夜警国家は「消極国家」と、呼ばれ、国民の生活や活動に対して国家の介入をきわめて狭い範囲に限定した国家の事を言います。

反対に「積極国家」とは、国民の経済活動の諸過程にまで積極的に介入して利害を調整したり、

経済的・社会的弱者に対して福祉政策を実施するなど国家としての積極的な役割が期待される国家を言います。

 

まとめ

この記事では近代国家について解説しました。

絶対王政の封建的支配から、市民革命を経て近代国家は成立しました。

国家がどこまで国民の生活や経済に介入するか?というのは永遠の課題ですが、背景には自由主義の追及があったのです。

 

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