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ケインズの有効需要と完全雇用について。ケインズ政策とは?

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この記事ではケインズの有効需要と完全雇用について解説します。

1929年の世界恐慌では、経済に国家が介入せず自由放任主義に任せることで、恐慌、失業、貧困などの資本主義経済が持つ問題点が浮き彫りになりました。

アメリカでは1933年よりローズヴェルトがニューディール政策にて経済に国家が積極的に関与するようになります。

このローズヴェルトの政策を理論的にも後押ししたのがイギリスの経済学者ケインズでした。

今回は、ケインズの有効需要と完全雇用について解説します。

 

ケインズの有効需要と完全雇用について

イギリスの経済学者ケインズは、自由放任経済では失業を無くして完全雇用を実現することはできないと考えました。

雇用水準や生産水準は国全体の有効需要の大きさで決まるから、

政府が積極的に介入して公共投資により有効需要を増やす事が完全雇用につながると論じたのです。

 

〇完全雇用

働く意思と能力を持っていて、就職を望む人が、すべて雇用される状態のこと。

ケインズは世界恐慌で大量の失業者が出た時に、望まぬ失業を『非自発的失業』と表現しました。

完全雇用とは非自発的失業が無い状態を指します。

失業者がゼロというのが完全雇用ではなく、就職を望み能力を持つ人が雇用される状態が完全雇用です。

日本ではバブルの時期はほぼ完全雇用でした。

 

〇有効需要

実際にお金を使うことが伴う需要。

車が欲しいからお金を払って車を買う、海外旅行に行きたいからお金を払って海外旅行に行くという支出を伴う需要が有効需要です。

買いたいだけ、行きたいだけでは有効需要にはなりません。

実際に消費をするだけの貨幣を持っているかというのが有効需要であり、

この有効需要が景気を左右すると考えたのがケインズです。

仮に人々がバックを買いたい、海外旅行に行きたいと思いつつも実際には消費を控えると、生産者は価格を下げ生産量を減らします。業績が悪化して、従業員の給与を下げたり、リストラをするかもしれません。

つまり、有効需要こそが完全雇用につながるとケインズは主張しました。

 

 

ケインズは『雇用・利子及び貨幣の一般理論』の中で、政府が有効需要を喚起するような経済介入を行い

完全雇用を目指すべきだと論じたのでした。

 

管理人
ケインズの理論が政府の経済介入を後押ししたんだね!

 

ケインズ経済学とケインズ政策

それまでの古典派経済学では自由放任主義を推奨して、国家は経済に不介入のスタンスを取るものでした。

ケインズの理論はケインズ経済学と呼ばれ、ケインズの理論に基づく経済政策はケインズ政策と呼ばれました。

ケインズは、

「適切に国家が介入すれば資本主義経済は持続可能」

と主張したのです。

 

ケインズ以前の一般的な財政政策は「均衡財政」でした。

均衡財政とは

税金で得られる収入分だけ、政府は支出しようという政策です。

つまり、貰った分だけ使うというのが均衡財政のため、一度不景気に陥ると、税収が減る、支出が減ると負のスパイラルに入ってしまいます。

政府の支出が減ると公共事業への投資ができないため雇用が減ります。

ケインズは均衡財政を行い続ける限りは不景気から脱却できないと考えました。

 

そしてケインズは不景気の時は国は積極的に国債を発行して借金をして、公共事業に支出する。

雇用が生まれれば収入も増えて税収も増えるので、増えた税金で借金を返せばいいと考えたのです。

 

管理人
不景気の時は国が借金するのを推奨したわけだ!

 

まとめ

この記事ではケインズの有効需要と完全雇用について解説しました。

資本主義経済というのはすべて自由放任に任せておくと、不景気時に失業が増加して完全雇用が実現できないとケインズは考えました。

完全雇用を実現するためには国が積極的に経済に介入して公共事業を行い、有効需要を刺激すべきだと主張したのです。

実際に財・サービスを消費できる貨幣を国民が持って、消費を行う事が有効需要です。

ケインズはさらに入ってきた分だけ支出するという均衡財政の限界についても問題的をしました。

 

修正資本主義に関しては、『修正資本主義とは?わかりやすく解説。ケインズが有効需要の重要性を説く。』の記事をご覧ください。

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