この記事では国家元首の意味について解説します。
政治を勉強していると国のリーダーとして「元首」「国家元首」という言葉を耳にするかと思います。
しかし、そもそも元首という意味は何なのか?君主とは一体何が違うのか?
と疑問に思った方もいるかもしれません。
そこで今回は元首の意味について解説します。
元首の意味とは?
外国に対してその国の代表するリーダーの事
元首とはそもそも外国に対して、その国を代表する人物の事を元首と言います。
国の代表なので国家元首と言います。
一方、君主は天皇や国王、女王など世襲によって身分を引き継いだ国を治める最高位の人です。
君主の権力が憲法で制限されている政治体制を立憲君主制と言います。
通常、君主制国家では君主が国家元首を務めます。
アメリカなどの共和制の国は元々君主制の国の植民地だった事が多く、君主制を否定・廃止する事で共和制となりました。
直接選挙で大統領を選出して、大統領がその国のリーダーを務めます。
だから共和制では大統領が国家元首となるのです。
議院内閣制と大統領制の違いに関しては、『議院内閣制と大統領制の違いをわかりやすく解説。メリットデメリット。』の記事をご覧ください。

日本は内閣総理大臣が元首?それとも天皇が元首?
日本国憲法には明確な規定がありません。
立憲君主制の日本では天皇が元首なのか、それとも内閣総理大臣が元首なのか?という議論がよく起きます。
日本の天皇はご存知の通り国民統合の象徴として君臨しています。
国民統合の象徴だから当然国家元首だとする考え方と、内閣行政府の長で政治のトップの内閣総理大臣が国家元首だとする考え方です。
海外の国家元首は相手国の元首に信任状を提出する慣習があります。
外国の大使が信任状を提出する相手は、日本の場合天皇なので、国際的には天皇が国家元首とされているのです。

まとめ
この記事では元首の意味について解説しました。
国家元首は国のリーダーの事であり、君主制の国では君主が国家元首。共和制の国では大統領が国家元首です。
立憲君主制の政治体制の国であり、イギリスや日本では元首の役割は象徴や儀式など権限は制限されています。
一方、大統領制の国では、元首の権限は非常に強く行政府のリーダーとして権限を行使します。