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アメリカの為替操作国認定とは?中国はどうなる?日本も監視対象に入っている?

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この記事では為替操作国認定について解説します。

2019年8月5日、アメリカのニューヨーク株式市場は年初来最大の下げ幅となりました。

わずか3週間前に市場最高値を更新したばかりなのに、前日より767ドルの下落。

アメリカと中国の貿易摩擦が激しくなることを懸念して売り注文が相次いだのです。

 

1つの原因にアメリカが中国を「為替操作国」と認定しました。

今回は為替操作国とは何か?今後の経済にどんな影響があるのか?について解説します。

 

為替操作国とは?

自分の国の通貨を安く誘導しているとアメリカが認めた国

為替操作国とは、「貿易で優位に立つために為替を安く誘導している国」をアメリカが一方的に認めた国のことで、

アメリカが為替操作国と認定したのに、なおさない場合は関税を高くするなどの措置があります。

ムニューシン米財務長官は「ここ数日の間に、中国は自国通貨安に誘導する具体的な措置を実施した」と指摘しました。

中国の人民元はここ10数年で最も安く1ドル=7元台となっています。

為替が安くなると?

為替が安くなると「輸出」が有利になります。

例えば、1ドル100円が1ドル120円になると、日本は20円多く貰えるという事ですよね。

管理人
為替が安くなると輸出が有利になるわけだね!

アメリカの財務省は1988年から毎年、2回「為替政策報告書」を提出しています。

この「為替政策報告書」に基づいて、為替操作国が認定されるのですが、最後に為替操作国が認定されたのは1994年7月の事です。(中国)

今回、中国が為替操作国に認定されたのは実に25年ぶりなのです。

 

為替操作国の判断の基準とは?

為替操作国がアメリカが一方的に認定する事ですが、判断の基準が設けられています。

判断基準

・貿易収支 → アメリカへの貿易黒字額が年間200億ドル以上
・経常収支 → 経常黒字額が国内総生産(GDP)比で2%以上
・為替介入 → 為替介入による外貨購入が1年で6カ月以上かつGDPの2%以上

上記のような基準が設けられています。

上記の3うと満たすと為替操作国として認定され、2つ以上満たすと為替操作国の監視対象となります。

 

アメリカと中国の関係は、中国が貿易黒字。中国がアメリカにたくさん輸出していて、差し引きで中国がプラスになっているという意味です。

通貨が安くなれば、さらに中国の貿易黒字額が増えるためアメリカは懸念しているという事ですね。

実はアメリカは貿易赤字が深刻です。

2019年に発表されたデータだと、2018年1年間のアメリカの貿易赤字は約98兆4,000億円。

アメリカが外国に輸出している金額よりも輸入している金額の方が、約98兆4,000億円も多いということです。

こういった理由から、アメリカは通貨を安くしている国に対して厳しい目を向けているのです。

為替介入とは?

為替相場に影響を与えるために、外国の通貨を大量に購入したり、売ったりして自国の通貨を安定化させることです。

例えば、日本銀行が大量のドルを買うと、代わりに円を売ることになるので、円が安くなります。

モノで例えるとわかりやすいと思いますが、大量に売られるものは安くなりますよね?

アメリカの為替操作国の認定基準では1年間で6か月以上、外貨の購入により為替介入がある国としています。

管理人
アメリカにとっては貿易赤字は深刻な問題だから、高い関税をかけて赤字を減らそうとしているんだね!

 

為替操作国認定で米中貿易戦争はどうなる?

米中貿易摩擦の終わりが見えず世界経済はは先行きが不安

現在、アメリカと中国は互いに高い関税をかけあい貿易摩擦が激化しています。

10年後の歴史の教科書には「冷戦」と表現されるかもしれません。

直近では2019年8月2日に、アメリカは中国からの輸入品のうち約33兆円に10兆円の関税をかけることを発表しました。

これまでに4回の追加関税を行っています。

ちなみにですが中国側はアメリカから輸入している大豆の量を大胆に減らし、昨年56%もアメリカから輸入していたのに対して、今年は7%程度になっています。

代わりにブラジルやカナダ、最近ではロシアから中国は大豆を輸入していますね。

 

この記事の冒頭でもお伝えしたとおり、ニューヨーク株式市場は大幅な下落

日本の日経平均も一時600円近く下落しました。日経平均が20,000円を切ると多くの資産運用会社が赤字になってしまいます。

先行きが不透明な時期は積極的な投資が控えられてしまうため、

これまで好調だった株価に冷や水を浴びせるような恰好になってしまうかもしれません。

株価だけでなく実体経済にも大きな影響があるでしょう。

 

管理人
この先どうなるかわからないと積極的な投資はできなくなってしまうね!

 

まとめ

この記事ではアメリカによる為替操作国について解説しました。

6月にはヨーロッパの中央銀行総裁が「量的緩和を検討する」と発表しました。

量的緩和に関しては別の記事にて解説しますが、その際もユーロが売られて通貨安に誘導されました。

日本も円高が進行するようであれば、積極的に為替介入を行うとしています。

アメリカも利下げをしたばかりで、ドル安誘導をトランプ大統領自ら行っています。

 

このまま各国の通貨安戦争が続くようであれば、世界経済はどのようになっていくのでしょうか。

 

 

 

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