民主主義

イギリスの最高裁判所は2009年に設立。違憲立法審査権がない?

投稿日:

この記事ではイギリスの最高裁判所について解説します。

イギリスはマグナカルタや権利章典に代表されるように明文化された憲法を持たない不文憲法の国です。

歴史を見ても議会と国王の対立が顕著で、長年の戦いの末に、議会が権利を獲得したという経験がありました。

司法に関しても例外ではなく、かつてイギリス議会の上院には「最高法院」が設置されていました。

 

今回は比較的歴史の浅い、2009年に制定された最高裁判所について解説します。

 

イギリスの最高裁判所とは?

2009年10月1日に設立された刑事訴訟及び民事訴訟の終審裁判所

イギリスも日本と同様に三審制を取っています。

イギリス議会の上院は政治的な実権をもっていませんが、司法に対しては大きな影響力を持っていました。

かつで最高裁判所にあたる「最高法院」は上院に付属する機関でした。

そこでは法律の専門家が貴族に任じられて、「法律貴族」としてその職にあたっていたのです。

 

このように議会主権の国であるイギリスは、下院が議院内閣制を通じて行政権に、

上院が「法律貴族」を通じて司法権に対して優位性を持っていたのです。

 

しかし、2009年に上院から独立した最高裁判所が設置されました。

これは当時のブレア首相政権が推進した「司法と上院の現代化」政策の一環で、

より三権分立を厳格な形で運用するという目的だったのです。

イギリスでは600年以上、上位に最高裁の機能が置かれていましたが、最近になって2009年に終わりを迎えたのでした。

 

管理人
伝統よりも司法権の独立、つまり三権分立を求める声が強くなったんだね!

 

イギリスには違憲立法審査権がない?

イギリスの司法に現在も違憲立法審査権はありません。

違憲立法審査権とは、制定した法律が憲法と照らし合わせて違憲ではないか?を確認する権利ですが、

イギリスでは冒頭にお伝えした通り「イギリス憲法」と呼ばれるような成文憲法がありません。

マグナカルタ、権利章典などの歴史的文書やコモンローを呼ばれる慣習法、そして裁判所の判例などが実質的な憲法の役割を果たしています。

つまり、具体的に審査対象となる憲法がないという事が理由です。

 

そして2009年に設立された最高裁判所の判事もすべて上院議員です。

つまり、法律が制定される段階で上院の議決を採っています。

この意味で法律貴族によって審査がすでに済んだと考えられているのです。

 

管理人
そもそも照らし合わせる明文化された憲法を持っていないって事なんだね!

 

まとめ

この記事ではイギリスの最高裁判所について解説しました。

2003年以降の司法権の独立、つまり三権分立を求める動きによって最高裁判所が設立されました。

それまでは上院の最高法院が最高裁判所の役割を果たしていましたが、現代の最高裁判所も判事は上院の法律貴族です。

またイギリスは成文憲法を持っていないため、違憲立法審査権がありません。

 

-民主主義

Copyright© 政治経済をわかりやすく , 2019 All Rights Reserved.