この記事では共産主義について解説します。
産業革命や市民革命以降の社会では自由主義や民主化実現により、資本主義経済が発展しました。
しかし、資本主義経済にも負の側面があり、極度な貧富の拡大や植民地の獲得など『富を求めるが故の弊害』があったのです。
マルクス主義では、階級闘争を無くして労働者による独裁、つまり平等な社会の実現を求めました。
つまり社会主義です。
今回は社会主義以上の平等主義を掲げる共産主義について解説します。
共産主義とは?
生産手段を社会的に共有した社会の実現を目指す政治思想
共産主義は、『生産手段を共有する』という考えです。
共産主義はコミュニズムとも呼ばれますが、語源は「共有財産」や「共有」という意味です。
日本語では「公共が産業を行う」ことから作られた言葉です。
共産主義の思想はマルクスとエンゲルスが『資本論』でこの考えを体系的にまとめ、レーニンによるロシア革命で、その主張の一部が現実化しました。
共産主義は、工場や原材料を持つ資本家が、労働力を提供するしかない労働者を搾取する社会構造を改める主張から生まれています。
歴史をもっと振り返ってみると、原始時代の人間は自給自足で階級も無く共産制だったと言えるでしょう。
マルクスが主張するには、共産主義社会では、労働者は誰にも支配されず、喜んで自主的に労働し、平等かつ十分な配給を受けることができるとされました。
その結果、資本主義のように自分の利益のために悪さをする人はいなくなるので、社会は平和になるという考えだったのです。

社会主義政権の実現
社会主義政権とは、
生産手段の公的所有を主張する社会主義国における権力集中制の政府のこと
社会主義政権の最初の登場は1917年のロシア革命により誕生したソ連です。
社会主義政権の多くは共産党の一党独裁で、国民の経済的平等を実現しようとする政権ではありますが、政治に対する批判や反対の自由は制限する事が多いです。
現在のインドや中国は社会主義政権であり、中南米でも社会主義政権への気運が高まっています。
ブラジルでも労働党が政権を担当しています。
社会主義体制をとる国々の特徴的な政治体制は「権力集中制」であり、独裁政治が行われています。
権力集中制については中国の政治制度が特徴的のため『【図解】中国の政治制度と体制をわかりやすく解説。権力集中制の国!』の記事をご覧ください。

まとめ
この記事では共産主義について解説しました。
共産主義とは生産手段を社会で平等に共有しよう!という思想です。
マルクスやレーニンよって思想が発展されました。
共産主義では個人の財産の私有を否定するものなので究極的には国家をも否定します。
社会主義政権を確立されたのは1917年ロシア革命によって誕生したソ連です。